2003年 北海道ソロキャンプツーリング
其の壱


毎年恒例となりつつある年に一回のロングツーリング。
昨年は南下し四国・九州方面を旅したので、今年は北上し北海道を目指すことにしました。
北海道ツーリングといえば過去にGPZ400Rで走ったことがありましたが、今回は実に10年ぶり2回目、カブ90でのソロキャンプツーリングです。
いろいろな人から「せっかく北海道行くのに、なんでカブなの!?」と聞かれたりもしましたが、のんびりと旅をするという今回の目的に、特に大きいバイクで行く理由が見つからなかったのです。


7月11日(金)

郡山〜仙台
走行距離134km
太平洋フェリー泊

北海道ツーリングといえば、やはりフェリーを利用するのが一般的だと思いますが、私の場合、仙台〜苫小牧間のフェリーを利用すると往復で2泊費やさなければなりません。
7月12日(土)〜20日(日)の9日間の休みだったのですが、道内でのキャンプを一泊でも増やすためには金曜日の夜の便に乗り土曜日の昼には北海道へ上陸しているのが理想でした。
よって金曜日は会社を早退(笑)
そして15時には自宅を出発したのでした。

かなり余裕を持って出発したつもりでしたが、仙台市内の渋滞にすこしはまりフェリーターミナルに到着したのは18時過ぎでした。
乗船手続きを済ませるとすでに数台のバイクが並んでいました。
この列に並ぶといよいよ北海道という感じがして期待が膨らみます。

乗船後はまず風呂に入りビールで乾杯(^ー^)
フェリーのビールは高いと聞いていましたが、実際はそれほどでもなく調子に乗って一人で飲んでました。
その後アイヌのおじさんと釣りの話で盛り上がり(おにぎりごちそうさまでした!)1時頃やっと就寝。。。
さーて、いよいよ明日は北海道だ!


7月12日(土)

苫小牧〜鵡川〜門別〜新冠〜静内〜三石〜浦河〜様似〜えりも
走行距離194km
百人浜オートキャンプ場泊

朝は7時頃起床してまた入浴。
たしか10年前も同じことしてたな・・・などと思い浮かべながら厚い雲を眺めてました。
フェリーに乗っている時間って暇するような話をよく聞きますが、仙台〜苫小牧の場合だと夜間の運行がメインとなるためさほど退屈もしません。
バイキングの朝食を食べてツーリングマップルを見ていると、しばらくして下船のアナウンスが流れてきました。
下船も大変スムーズで11時前にはカブとともに北海道上陸。
曇り空でしたが雨は降っていません。
しかも気温が高くちょっと汗ばむ陽気で北海道初日としては上出来です。
と思っていたら、海沿いをしばらく走り門別に入るあたりでぐっと気温が下がってきました。
あまりに急激に冷え込んできたので、せっかく持ってきたフリースを着るタイミングを逃してしまい結局この日はキャンプ場まで我慢してしまいました(^_^;)
最初の休憩は、三石のセイコーマート。
セイコーマートに入ると北海道へ来たっていう感じがしますが、セイコーマート以外で休むところを探す方が面倒なほどいっぱいあるんですよね〜
ここでメールチェックをして数件のメールをやりとりしたあと出発したのですが、何気に地元の皆さん半袖・・・
気温15℃ぐらいしかないのにみんなおかしーよ(笑)

途中海沿いはガスがかかったりしていたので淡々と走り続け14時半には襟裳岬に到着。
さすが北海道、平均時速にして50km/hぐらいで走れ、思ったより早い到着でした。
土産物屋でツブ貝食ってバイクに戻りホットコーヒーで一服していると隣の車のおじさんが声をかけてきた。
どうやら途中カブの後ろをずっと走っていたらしく「カブってこれだけ荷物を積んであのスピードでるの?」としきりに感心しておられた。
所詮カブですが、されど世界のカブ。
たった85ccのエンジンですが人を旅立たせるには十分な性能だと私は思います。

アザラシウオッチングしようかと岬を覗いてみましたが霧で見えず・・・
毛換わりの季節で一番多く見ることができるらしいのですが霧の時はやはりダメらしいです。

そして、ちょっと早いけど15時過ぎには今夜の寝床になる百人浜オートキャンプ場着。
普段ならオートキャンプ場なるものは敬遠するのですが、ここはフリーサイトなら料金は300円だし、隣には高齢者センターがあり入浴(温泉)も300円なので利用してみました。
芝生の状態もよくお盆の頃にはライダーで一杯になるそうです。
買い出しは襟裳岬のちょっと手前まで約6kmも戻らなくてはならず、今来た道を行ったり来たりがちょっと悔しかった(^_^;)
しばらくすると偶然にも同じフェリーに乗っていたZ650氏とSR氏もそれぞれこのキャンプ場に到着し3人で北海道初日の夜を楽しみながら飲みました。


7月13日(日)

えりも〜広尾〜浦幌〜音別〜白糠〜釧路〜鶴居
走行距離232km
つるいキャンプ場泊

昨夜缶ビールと缶チューハイ計5本+ジャックダニエルを少々飲んだにもかかわらず朝はすっきり目が覚めました。
空を見ると雲は多いもののとりあえず雨は降っていません。
そして9時頃、管理人さんに挨拶をしてキャンプ場を後にしました。
今日もカブは絶好調、キック一発で目覚め元気よく走り出します。
しかし走り出してすぐ黄金道路に入ったあたりから小雨が降ってきてやむなくカッパを着ることに・・・
降ったり止んだりの繰り返しのためなかなかカッパも脱げず写真を撮る気にもなりません。
こうなると今日一つ目の目的地である釧路・和商市場までただひたすらバイクを進めます。
すると、釧路に入る前あたりから気温が上がりだし晴れ間までのぞき始めました。
ホント北海道の天気は地方によってガラッと変わりますね・・・

お昼過ぎに和商市場に到着したのですがご覧のとおりまあまあの天気。
和商市場ではおきまりの勝手丼(シンプルにウニとイクラのみ)を食べましたが、まぁこんなもんでしょう・・・
初めて道東に来たので取りあえず寄ったのですが、話のタネに一度行っておけばいいんじゃないでしょうか。

天気もいいし腹もふくれたので釧路湿原でも見ようかとバイクを走らせます。
標識見ながら走っていたらなぜか駅に逆戻り!
そしてなかなか街から出られない(笑)
うーん、釧路は苦手っす。。。

釧路市湿原展望台には約2.5kmの遊歩道があり歩いてみたのですがとにかく毛虫が多かったです。
まわりの木からポツポツと落ちてくるので女性は悲鳴を上げてました・・・
でも、運がよければかわいいリスがお出迎えしてくれます。

展望台から釧路湿原の様子です。
反対側の細岡展望台からなら湿原の中をゆったり流れる釧路川を見ることができますが、こちらからは残念ながら見れません。
それでも素晴らしい天気の中、雄大に広がる釧路湿原にしばし見とれてしまいました。

湿原の脇をそのまま北上して、16時にはつるいキャンプ場着。
無料ですがとてもきれいなサイトでライダーもたくさんいました。
ここを拠点にあちこち走っている方もいるようで滞在するには本当にいいところです。

近くにある「鶴居ノーザンビレッジホテルTAITO」というところで温泉に入りましたが、ちょっとびっくりな温泉でした。
色は例えて言うならアメリカンコーヒー(!?)
重曹泉で非常にツルツルする珍しい温泉です。
さっぱりした後は買い出しを済ませてキャンプ場で一人乾杯。
うーん、うまい!!
としびれていると、なんと昨日百人浜で一緒だったSR氏登場。
今日は帯広経由でこちらまで来たそうです。
その後SR氏がTAITOで一緒になったというセロー氏も加わり、またもや楽しい宴会となりました(^ー^)

このキャンプ場は夜になるとキツネが出てきます。
その辺に食料やクッカーを置いておくとくわえて持っていってしまうので要注意です。
北海道は多くのキャンプ場がそうですが、カラスやキツネが食料を狙っているので寝るときは前室ではなく、なるべくテント内にしまい込んだ方がいいかもしれません。



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