■コールマン ピークワン(PEAK1) Model400
この茶色のピークワンに惚れました!
1981年12月製(中期型)なのですが現在でも力強い炎は健在。
これからもずっと付き合える頼もしいやつです。
もちろん現役のメインストーブとして活躍してます。
基本的にはポンピングのみでプレヒート不要ですが、実際には着火後しばらくはプレヒート状態で、追加ポンピングすると静かではありますが力強い燃焼音をたてながら安定します。
特筆すべきは2レバー。
強火からトロ火まで自由自在で美味しいご飯が炊けます(^ー^)
持ち運びには定番(?)EPIgasのケースを使用しています。
ジェネレーター交換
現在でも2レバーのジェネレーターはアフターパーツとして購入できます。
品番400-5891で値段は2800円です。
整備には専用のレンチ(インチ工具)とプラスドライバーそしてプライヤーがあると便利です。
まずFLAME ADJUSTレバー側のネジを2つはずします。
タンクキャップをはずし完全に圧を抜いてから矢印のナットをはずします。
ジェネレーターのナット側を広げるように少し力を入れながら上へ引き上げるとはずれます。
下が新しいジェネレーターです。
若干形が違うのでプライヤー等で形を整えてから付け替えるとよいでしょう。
ついでにバーナーボウルまではずしてみました。
各部品をワイヤブラシやピカールで磨き元に戻します。
耐熱シルバーを吹いたりする手もありますが、今回は磨いただけで組みなおしました。
ごらんの通りジェネレーター以外はとても単純な構造です。
これが壊れにくいと言われる要因だと思います。
ポンプカップ交換
ピークワンの不調の原因としてよくあげられるのが、ポンプカップの油ぎれやポンプカップ自体の劣化による加圧不能。
現場での油ぎれの場合は、最悪サラダ油を注せば急場はしのげますが、長い間使用せずにおいて完全に劣化してしまったポンプカップは交換しなければなりません。
普段のメンテナンスとしては注油口から専用のオイルを注します。
今回は交換を想定して作業するので右の矢印のピンをプライヤーで引っ張りはずしてしまいます。
ピンさえはずしてしまえば後は簡単に引き抜けます。
ここでポンプカップの劣化状態を確かめます。
ポンプカップを交換する場合は矢印のストッパーをはずすのですが、これがなかなかはずれにくいです。
まっ、簡単にはずれちゃおかしい部品なんですけどね(^_^;)
マイナスドライバーで少しこじるようにするとはずしやすいです。
交換が済んだら逆の手順で組み直すわけですが、新しいポンプカップにも直接注油しておきましょうね。
バルブ交換
今まできわめて快調に仕事をしていたピークワンですが、最近になって燃焼が不安定になることがありました。
具体的な症状はというと、炎の輪が広がり勝手に消火してしまうというものでした。
燃料と空気の混合がうまくいっていない様子で、消火しても空気だけが吹き続けます。
ということで、今回は燃料と空気の混合の要であるバルブ交換をしてみました。
バルブをはずして交換すれば終わりと思っていたのですが、燃料漏れ防止のシーム剤がたっぷり塗ってあり固着してはずれません。
そこでバルブ周辺をバーナーであぶってから作業することにしました。
画像ではバーナーボウルが着いたままですが、バルブを取り外す際に邪魔になるので外しておいたほうがいいです。
しばらく悪戦苦闘してようやくバルブがはずれました。
左側が今まで使用していたバルブです。
本来は同じ物を使用したいところですが、現在は入手困難なため右側のバルブ(品番400-5551 400B用)を使用します。
この辺の流用は実際に問題はないかと思いますが、あくまで自己責任で行っていますのでご注意下さい。
オリジナルの古い方のパーツは真鍮製ですが、緑色の酸化物(錆)が付着していました。
新しいバルブが装着されたところです。
ある程度まで手で回し、堅くなったところでレンチを使いレバーの位置決めをします。
角度にして90°弱ぐらいでしょうか・・・
一応、薄く液体パッキンを塗布してあります。
組み上げてから早速試運転。
今までより若干早く炎が安定します。
燃調もよく完璧な燃焼です。
これでまた愛着がわき、安心して使用できるストーブになりました。
チェックバルブ交換
もう一台のピークワン(#400A)の圧が燃焼中に落ちてしまうというトラブルに見舞われました。
どうやらポンプのところからエアーが漏れている様子。
ということで今回はチェックバルブ交換をしてみます。
チェックバルブを交換するには、チェックバルブはもちろんのこと、バルブ脱着に使用する専用工具のチェックバルブレンチが必要になってきます。
チェックバルブ・エアーステム 品番:400-6381
チェックバルブレンチ(USA用) 品番:413-9401
ポンププランジャー一式を引き抜いて、奥にあるバルブをはずします。
結構堅めに固着していましたが、レンチの取っ手をゴムハンマーで叩いて瞬間的に力を加えたらはずすことができました。
左が古いバルブですが、Oリングがありません。
古いタイプのバルブは元々Oリングがなかったような気がします。
やはり腐食がみられ、それが今回のトラブルの原因かと思われます。
新しいバルブに交換して、ポンプを元に戻せば作業完了です。
エアー漏れやガソリンの逆流もなく、快調に燃焼するようになりました。
それにしてもピークワンに関しては、ずいぶんと手を掛けたおかげでだいぶ詳しくなりました。
これぐらいのメンテナンスができれば、大抵の不調ピークワンを復活させることができると思います。
不動のピークワンを物置で眠らせてしまっている方も、是非メンテナンスをして復活させてみてはいかがでしょうか?
きっとあなたのピークワンもそれを望んでいるはずですよ(^_^)v
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