徒歩旅はやはり上小川に始まる


ここ数年で体重が大幅に増加し(なんと15年前に比べて20kgも太った)、健康診断では「高脂血症の疑いがあります」なーんて言われるようになってしまいました。
ジムに通って鍛えるほどの時間的余裕もなく、けど何もしないでこのままなのは嫌だなぁと思っていたとき、ふとやり始めたのが夜30〜40分程度のウォーキングでした。
これが結構気持ちよく、ウォーキングの後に子供達と風呂に入ってさっぱりすれば朝までぐっすり眠れます。
そしていつしか徒歩で旅(キャンプ)に出かけてみようかと思ったのです。

道具は今までキャンプツーリングで使用してきた物をそっくりそのまま流用できるので、新しく購入した物はモンベルのザック(55L)とザックカバーそしてトレッキング用ゴアのシューズだけでした。
初めての徒歩旅ということもあり行き先は勝手知ったる上小川キャンプ場。
行程は郡山駅〜常陸大子駅(水郡線)、そこから118号沿いに徒歩約10km歩きます。
帰りはいざとなればキャンプ場のすぐ隣が水郡線上小川駅なので気が楽ですが、もちろん帰りも歩く予定です。


11月22日(土)

当日は朝6時に起きてバスで郡山駅へ向かいました。
気温はあまり高くありませんでしたが、すがすがしい気持ちのいい朝です。

水郡線7:11発のディーゼル機関車です。
在来線に乗るなんて何年ぶりだろう・・・
しかも電車じゃないんだねぇ。

車窓の風景でも楽しもうかと思っていましたが、実際は気持ちよく寝させて頂きました。
鉄道の揺れって気持ちいいんですよね〜

水郡線常陸大子駅です。
20分ぐらい待てば上りの乗り換えがやってくるのですが、今回はここから上小川目指して歩きます。
出発は9時ちょうどでした。

駅から数百メートル歩くと国道118号へ出ます。
ここから上小川までは一本道です。
途中renさんとくりさんのお二人と電話で話したりしているうちに袋田の滝への分岐点までたどり着きました。
今日の行程の1/3ぐらいですがここで一休み。
気温は10℃ぐらいで歩くにはちょうどよく天気も申し分ありません。

山肌はまだ紅葉していました。
けど今年は冷夏だったり秋の冷え込みがゆるかったせいか、なかなかきれいな紅葉というやつにお目にかかれません。

それでも歩いているといろいろな発見があります。
はっとするような紅葉です。
バイクで走っていたらまず目がいくことはないでしょう。
それにしても歩くのって気持ちいいですね。
単調な景色かと思いきや人の歩くスピードというのは思ったより早く退屈しません。

発見といえば・・・
実は今回、腕時計を忘れてしまったのですが「時計が欲しいなぁ〜」と思っていたら歩道でゲット。
届ける交番もなくそのまま旅にご同行願いました。
果たして「車が欲しい」と念じれば拾うことができたのでしょうか?(んなわけない

キャンプ場の近くで酒と食料を買い出しして11:30頃には上小川キャンプ場へ到着しました。
受付を済ませテントを張りとりあえず一人乾杯。
歩き疲れた身体にビールが染み渡ります。

飲み始めてまもなくくろさんがバイクで登場!
管理人さんに薪の在処を教えて頂き焚き火の準備も完了して、フリーズドライのカレーをたいらげた後は今回も真っ昼間から宴会です。

焚き火越しのくろさんとブラックバード。
くろさん渋いです。
今回くろさんはポトフを作ってくれたりチキンの山賊焼きを焚き火で焼いてくれたりしました。
とってもヘルシーで美味しいメニューに感謝!

お昼からスタートした宴会ですが二人で盛り上がり気が付けば今日が終わろうとしていました。
管理人さんから委託を受けた薪の処分もほとんど終わり酒も少なくなってきたところで就寝。


11月23日(日)

3シーズン用のナンガのシュラフとシュラフカバーで寝たのですが、朝方の冷え込みで何度か目を覚ましてしました。
11月の上小川はやはり冬季用のシュラフが必要みたいです。

出発前の一枚。
ど、どこのおっさん!?ってな感じの写真ですね・・・
お腹が出ているように見えるのは中にフリース着ているからです。
そういうことにしておいてください。

この時の行動用衣類は、インナーにブレスサーモの長袖とフリースジャケット。
アウターはシェラデザインズのマウンテンパーカーです。
これでも歩き出すと暑くなります。(気温は7℃でした)

帰り道を歩き始めるとくろさんのブラックバードが加速して追い越していったのですが、やっぱバイクはいいよね〜(笑)
帰路は少し歩いただけで足にわずかな痛みを感じました。
途中弱気になってバス停の時刻表なんかを見たりしたわけですが、なんと朝一と午後に1本ずつしか走っておらず苦笑い。

昨日とは違って寒々しい空模様です。
そういえば柿って収穫するときに一つだけ残すんですよね。
確か来年の豊作を願って木守りにするんじゃなかったかな。

常陸大子駅前にある立ち食い(実際はカウンターで座って食べましたが)ソバ屋で天玉ソバを食べました。
働き者の店員さんと行商のおばちゃんが話している雰囲気が妙に旅情をかき立てます。

二日間で約20kmを歩いたのですが、バイクの旅とは全然違う魅力を感じ取ることができました。
スピードが遅い旅というのはそれだけ贅沢な旅だと私は思います。
こんな贅沢な旅をこれからもしていけたらいいですね。
あっ、もちろんバイクの旅も忘れていませんよ!




どりくらへ